アディーレ法律事務所の処分から考える税理士業の懲戒


アディーレ法律事務所が、東京弁護士会から2か月の業務停止処分を受けました。

所属弁護士数も国内有数なうえ、あれだけ大々的に広告をうっていては、影響は計り知れません。

ちなみに、税理士の懲戒については税理士法で規定されています。

今回は、あまり見ることのない(であろう)税理士の懲戒について、まとめてみました。

 

実は、あまり知らない税理士法

税理士法は、税理士とその業務に関して規定された法律です。

にもかかわらず、私も含め税理士で把握している人は少ないのではないかという認識でいます。

一方で、登録に先だって、所属する支部の面接を受ける(形式的なもので合否判定の類ではありません)際にも話題に上ります。

支部長 「それでは、これから税理士法を順守して業務に励んでいってください。」

わたし 「はい!!」

支部長 「それでは、税理士法第一条を言ってください。」

わたし 「・・・」

支部長 「・・・知らないのにどうやって守るんかい!」

このように、かわいがられ指導をされたのが良い思い出です。

所属税理士(雇われ税理士の呼称)であれば、所長や社員税理士の傘に隠れて税理士法を意識することはあまりありませんが、知らなくてもいいということにはなりません。

お客様から依頼された行為が税理士法に抵触する場合には、毅然と断らなければならないからです。

 

懲戒とその行為にはどんなものがある?

税理士法は、懲戒処分の種類として、以下のものを規定しています。

①税理士業務の禁止

②2年以内の税理士業務の停止

③戒告

①が最も重い処分です。税理士登録を抹消され、3年間は再登録もできません。

②は、期間限定での処分で、その停止期間中は税理士業務ができません。

③は注意のみで、税理士資格についての制約はありません。

そして、これらの処分を受けるような行為というのも規定されていますので、一例を挙げます。

・故意または過失による不真正の税務書類の作成等

・自己脱税

 

具体例からみる処分と量定

それでは、具体的な事例とその処分の量定を見ていきます。参考にしたのは国税庁HPです。

【故意による不真正の税務書類の作成等】

税理士は、申告書を作成するにあたり、お客様から預かった資料から正しい売上を知っていたにもかかわらず、お客様が納得する納税額にするよう売上を除外して申告書を作成した。

(量定)6か月以上2年以内の税理士業務停止または税理士業務の禁止

 

【自己脱税】

税理士は、自分が代表者の法人の申告にあたり、勤務実態のない子息を役員に偽装するために臨時株主総会の議事録を偽造して役員報酬を計上し、法人税を不当に圧縮して申告した。

(量定)2年以内の税理士業務停止または税理士業務の禁止

 

まとめ

倫理観に照らしてみれば、およそ税理士法に抵触することはないはずです。

万が一、業務停止以上の処分になった場合、今までのお客様との契約を解除しなければなりません。

自分だけでなく(善良な)お客様を守る意味でも、税理士法の理解は必須だと考えます。

 

【編集後記】

妊娠中の奥さんもいるし、インフルエンザの予防接種を打たなければ…。

普段あまり風邪を引かないのですが、引くときは40度近くまで上がります。