サービス業ってこと忘れてない?独立後の理想の税理士像について考えてみました。


「独立して何がしたい」とか「そもそもなぜ独立するのか」といったことを考えます。

日本中の中小企業を元気にしたい、とかそんな高尚な理想はありません(ひとりでやるので、そもそもそんなキャパはない)が私なりに「こうありたい」といったものはあります。

いまとなっては使い古された言葉ですが税理士もサービス業ですから、お客様目線になって考えることが一番なんだと考えています。

今回は、独立後の私の理想の税理士像について考えてみました。

税理士は小忙しい

その前提として、会計業界の現状をすこし書いていきます。

税理士や会計事務所にお勤めの方は、同意していただけると思います。

会計業界は何かと小忙しくしているんです。

会計事務所に電話しても担当者がいつも不在…なんてことも少なくないかもしれません。

外部の人から見たら「何しているの?」と思われるかもしれませんね。

基本的に、会計事務所の収益構造を支えているのは、毎月いただく顧問料です。

毎月3万円とか5万円とかのあれです。

ここから人件費と事務所の家賃、経費をまかなおうと思ったら、1人で何件も担当せざるを得ません。

感覚として10件でも多いかなと思いますが、1人で30~40件以上を担当する事務所もあるようですから驚きです。

事務処理にあくせくしたり、日中はずっと訪問などしていたりするのです。

 

税理士の強み

何件も担当すれば、当然いろいろな業種に触れることになります。

勤務する事務所が特定の業種に特化していたとしても、まったく同じ会社はないわけで、なにかしら違いはあるでしょう。

私はこれが税理士の強みだと思っています。

しかも、会社の決算の金額はもちろん、表に出回らない申告書の数字まで把握しているわけですから。

今はこのビジネスモデルが好況だ、とか、この会社とあの会社は事業内容が似ているけど売上が全然違うなぁ…なんて比較もできるかもしれません。

もちろん守秘義務はあるので、詳細を公言することはもってのほかですが。

そして、私はこの強みを活かした税理士になりたいと考えています。

具体的には、ビジネスへの理解とそれに合ったいろいろな節税策の提案ができる税理士です。

しかし、1人で30~40件も担当していたらムリでしょう。

そのような場合は、たいてい「さばく」ことだけに注力するからです。

 

なりたくない外注さん

多くのお客様を集めるだけの営業力はすごいと思います。

しかし、その理由が所長や職員のカリスマ性ではなく、月額1万円以下の安い顧問料によるものだとしたら…。

考えてみてください。

時給900円の高校生のアルバイトを1日雇っても7,200円です。

仮に、すべてが自分のところでキチンとした会計処理をしていたとしても、担当者は内容の確認、指摘や報告にくわえて質問対応まで行います。

対応自体は可能であっても、残業がデフォ、しかも通り一遍の回答となってしまうかもしれません。

なかには、領収書を会計事務所に丸投げして依頼しているところもあるでしょうから、その整理と入力までやるとなったら、まさに外注です。

提案はよしなに、安くやってくれれば良いというお客様のご期待には私は応えられません。

 

「お客様目線」が抜けている

ところで、今回のエントリーは自戒を込めて書いています。

先日、お客様と話していたときのことです。

その方は、アイディアマンでアグレッシブです。

新しいビジネスモデルがあれば、チャレンジしていき結果も出します。

本来、税理士である我々が先回りして節税策を提案すべきところ、「こういう節税できますか」と質問されてしまいました。

自分がやりたいと思っていたことをできず、数字だけを追いかけてしまっていました。

納税は国民の義務とはいえ、「税金はコスト」という意識は事業主や経営者なら誰しもあるでしょう。

利益が出て税金が多額に出れば、合法的に節税したいと思うのは当たり前。

「お客様目線」で考えれば当然のことを当たり前にできなければ、AIに仕事を奪われる前にお客様の心が離れてしまう。

そんな危機感を感じたと同時に、やりたいことが明確になったというハナシでした。

 

まとめ

独立することは勤務時代の事務所のダウンサイズまたはカーボンコピーと考えていた時期もあり、あんまり意味はないかなと思っていました。

ただ、経験を積んでいくほど、「こうありたい」という想いと現状とのギャップに悩みます。

独立すれば自由です。思いっきり、やりたいことに全力で挑みたいと思います。

 

【編集後記】

いまさらですが、先日の日本シリーズの最終戦の8回ウラの1点はもったいなかった…。

DeNA贔屓というわけではないですし、勝負にたらればは厳禁ですが、9回ウラで2点差だったらとか考えてしまいます。

今年はペナントを全然見てませんでしたが、ポストシーズン以降は楽しめました。