会社経営者の自宅は「個人名義」か「会社名義」どちらにすべきか?


会社を経営している方にとっては、自宅を「会社名義」にして、いわゆる社宅にすることが可能です。

それでは、「個人名義」にした場合とどのような違いがあるのでしょうか。

 

会社名義にするメリット

関連費用を経費にできる

マイホームの購入には土地・建物の取得費以外でもいろいろな関連支出があります。例えば、次に掲げるものです。

・契約書等に貼付する収入印紙代

・登記費用(登録免許税や司法書士報酬を含む)

・火災保険料

・不動産取得税

・固定資産税

・ローンの利息  e..t.c…

これらに加えて、建物の減価償却費も会社の経費とすることができます。

 

含み損の物件なら、損益の相殺が可能

売却損が出るようなら、会社名義に分があります。

個人名義であれば、売却損が出た場合には他の利益と相殺するためには一定の条件があり、これを満たさなければいけません。

しかし、会社名義であれば、無条件で売却損を利益にぶつけることができます。

 

会社名義にするデメリット

住宅ローン控除が使えない

住宅ローン控除とは、年末の住宅ローン残高に応じて、各年最大40万円、10年間で最大400万円が納めた所得税から控除される制度※です。

住宅ローンは、名義人やその家族が居住するための不動産を購入するために受ける融資ですので、会社名義で借りることはできません。

個人名義で住宅ローンを借りてから、銀行に黙って法人名義に切り替えた場合、一括返済や通常の借入への切替を迫られる可能性があります。

 

※物件の取得年によって、控除額に変動があります。

 

売却時の優遇税制が使えない

個人名義の自宅を売却する場合には、一定の条件はありますが、売却益から3,000万円を控除してくれる規定があります。

会社名義の場合には、こういった売却時に用意されている特例を適用することはできません。

建物は減価償却により、経年してほぼ無価値にはなりますが、仮に会社名義で売却益が出た場合にはそのまま法人税が課されます。

 

状況に応じた検討が必要

これまで挙げた点だけでも、判断を誤れば、多額の税金を支払うことになります。

また、会社名義にして経費を計上したことにより、会社の業績が悪くなったように見え、
銀行から融資を引っ張ることができなかったというような状況も考えられます。

備品や機械といった固定資産とは異なり、登記が必要な不動産は手続きも煩雑ですので、中長期を見据えた検討をした上で、
それぞれのメリット・デメリットを加味して判断することが必要になるでしょう。

 

【編集後記】

関東もいよいよ梅雨明けしましたね。

今週くらいから、セミの声も聞こえるようになってきました。暑さも本番です。

冷房の効いた部屋でデスクワークしていると、汗をかかなくなり、代謝が悪くなっているんだろうなと感じます。。。

 

【一日一新】

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