税理士業の「結果」と「過程」、どちらが大事?外資系上司から学ぶ。


 

私は大学生の時に、大手税理士法人出身者が参画した会計事務所でインターンシップを経験しました。

そこで沢山のことを指導してもらいましたが、その時点ではイメージできないものが多かったです。

すこしづつ経験を積んできた今になって、こういうことだったのかと感じる場面があります。

 会計事務所のインターンシップ

いまでこそ、会計事務所のインターンシップは珍しくなくなったのかもしれません。

しかし、私が経験した2007年ごろに実施していた会計事務所はそう多くなかったはずです。

当時、大学3年生だった私は、簿記2級を合格して1級の勉強が始まったばかりでした。

具体的には、「租税公課」って言葉、ほんとうに実務で使ってるんだ、すげー!というレベルです。

(簿記を勉強したての時は、租税公課ってよくわかりませんでした。イメージできないというか…)

実務と座学が半々で行われ、実務は会計ソフトでの入力やパワーポイントでの資料作成など、

座学は会計人としての職業意識など外資系で勤務してきた経験をお話しいただきました。

 

 申告書はメインではない

そこでの話のひとつに、印象的なものがありました。

それは、申告書と調書(ワーキングペーパー)の関係です。

一般的に、申告書を作成する際には、その根拠となる金額の資料も作成することになります。

その資料のことを、調書またはワーキングペーパー(w/p)と言ったりします。

通常、調書はエビデンスであるため、これらの関係性は申告書がメインと考えがちですが、

そうではなく、調書が「主」で申告書は「従」の関係にあるというのです。

 

「過程」が違えば「結果」も違う

特殊な論点がない限りは、フリーランスの方や中小企業の確定申告書は定型的なものになります。

つまり、誰が作成してもそう大差はないかもしれません。

ただし、そこに至る過程には、処理をする人間によって差が出てきます。

例えば、固定資産の付随費用を挙げてみます。

不動産取得税や登録免許税など一定のものについては、固定資産の取得価額に含めず費用処理しても良いことになっています。

これを取得価額に含めて減価償却を通じて費用にしていくか、一括で当期の費用とするかは自由です。

となると、申告書の基礎となる利益の金額が異なることになります。

どちらが納税者にとって有利か、またはリスクがないかなどを勘案して申告書を作成するためには、

仕訳ひとつとっても作業者のスキルが必要になるのです。

 

税務調査は腕の見せどころ

ただし、月次での作業はお客様には価値を見出してもらいにくいものです。

その一方で、税理士が存在感を発揮できる場面があります。

それが、税務調査です。

・根拠としての調書の精度

・ファイリングなどの書類の準備

・調査官への応対

こういったことを通して、お客様へ訴求する良い機会だと考えます。

そのためにも、申告書作成のために日常でどういった検討をしていたかが重要になってきます。

 

まとめ

お客様は、税理士の仕事ぶりを見る機会はないため、成果物である申告書からしか判断できません。

ですが、申告書は結果として出来上がるもので、検討を重ねた過程の方が大事です。

十分に検討されているならば、その結果として出来上がる申告書も精度は高いはずです。

 

【編集後記】

ひょんなことから、税理士ブロガーさんたちの飲み会にお呼ばれされました。

すでに開業されている方たちで、キャラ立ちもしている。いまから楽しみです。